Auther YAZARU
Photo ハヤシ
Date 2002-10-11
湿原リベンジ
 
10月初旬、よせばいいのにまたまた釧路行きの飛行機に乗り込む2人がいた。そう、私とハヤシまんである。
今回は9月の帰宅早々現地のK氏の「悪魔の囁き」攻撃が連発し暗示にかかった私とハヤシまんが北海道へと導かれてしまった。実を言うと美濃方面にもう一人いたのだが残念ながら都合がつかず現実の世界へと戻っていってしまったのである。
釧路空港へ着くと待ちかねていたいたようにK氏が駆け寄ってくる。話もそこそこに情報発信ショップ、ランカーズ釧路で情報収集して湿原へと車を走らせる。一般道から林道へそして最後は延々続くダート道を走りつづけた。「この峠を越えた所にいいポイントがありますので・・・」彼の車の後に続くが、何と先日の台風で林道が崩壊している。マイカーであれば突っ込んでいくところだがレンタカーでは無理は禁物である。仕方なく今まで来た道を引き帰し途中の河川で様子を見ることになった。
山の尾根を走る林道から川へと下る側道の入り口には
「熊注意!!」の立て札が乱立している。聞くところによると熊の目撃情報が役場に寄せられると看板が立てられるとのことで新しい看板が多いということは???それ以上の想像は今後の釣りに大きく影響する為にあえて質問を控えた。
うろうろしている内にかなりの時間を要してしまったため途中の林道に面したポイントを釣ることとなった。先日の台風の影響で川の流れも変わっている様子で案内のK氏の顔にも不安の色が伺える。やはり反応してくるのは30cm以下の個体ばかりであった。
熱くなって川を遡上していくにとっぷりと日が暮れて辺りは漆黒の闇に包まれてしまった。このときを予想していたかの様に私とハヤシ氏のランプが点灯され今来た湿原の道を引き返すことにした。先頭はK氏だが、何とノーライトでぬかった道を悠々と帰っていく。我々はと言うとライトで照らされたところをオドオドしながらの歩行で、彼の湿原に慣れた遡行技術との差を痛感した。
夜は阿寒湖漁協の桶屋氏宅の親睦会に呼ばれているため100km以上の道のりを阿寒に向けてひた走った。
桶屋氏宅には10時を過ぎた頃に到着し、先着していたFFの一人者、杉坂氏らと暫しの団欒である。杉坂氏は阿寒川でのFFスクールに訪れていると云う。疲れもピークに達して11時過ぎには今回の常宿となっている「東邦館」へと引き上げることになった。
遅い到着にも嫌な顔を見せず温泉へと案内してくれるご主人に只々感謝である。
翌日は阿寒湖でのレインボーフィッシングである。桶屋氏や杉坂氏の情報で、そこそこのサイズが上がっておりライズもあるという対岸ポイントへ渡船してもらうことになった。
翌朝早々に渡船するものの昨日と風向きが逆になり朝日が上がる頃には突風に変わってしまいライズはもとより魚信も全く無いポイントに見切りをつけ、昨日より気になっている湿原に向かうことにした。
泥濘は得意ではないものの我々は何となくマッチしている様でK氏曰く「湿原を楽しんでいる人は珍しい・・・」と云う。早速有名ポイントは避けイトウの実績ある支流へブュッシュを掻き分けて入渓した。
対岸をK氏と私、手前をハヤシ氏が探ることになった。早々にK氏がアメマスをヒット、続いてハヤシ氏がアベレージサイズを引き出した。気を良くしたハヤシ氏が「イトウ」の情報をK氏に聞いている。彼も私と同じにイトウくんにご挨拶したいようである。
イトウ攻略法を伝授してもらったハヤシ氏は今までよりもタイトにポイントを狙うようになったのは云うまでもない。
暫くすると「バキバキ・・・バシャバシャッ」ブュッシュの中から聞こえてきた「ヨッシャ〜イトウだ〜」ハヤシ氏の叫び声がこだまする。50cmには行かないものの中々良型のイトウであった。
彼はイトウ狙いに集中し皆が狙わないブュッシュの中にロッドを無理やり突っ込んでイトウを掛けたのである。「あわせはどうするの?」との問いかけに「いゃ〜魚が掛かった時に考えれば良いと思って・・・」彼の得意の本能の釣りである。それからの彼は絶好調でイトウこそ出ないもののアメマスを確実に掛けている。
露払いの私は最後に良型が1本出たものの後は30cm前後に終始してしまった。ルンルン気分のハヤシ氏は帰路のヤチ越えで見事踏み外し泥まみれになりダークな気分になってしまったのは特筆事項であった。
しかし今回の彼はここで凹まなかった。またまた薄暗くなった入渓付近で本日2本目にイトウをヒットさせたのである。
泥だらけの姿の彼の釣りに対する執念には脱帽の一日であった。
翌日、いよいよ夕方には東京へと帰る日である。昨日でイトウマジックにかかった我々はイトウをターゲットに湿原釣行に向かった。山深い湿原に入川し獣道とも言えるぬかった川道を辿りながら釣り下った。
川幅は狭いもののコーナ部には倒木や深みがあり小型のアメマスの魚信が必ず返ってきた。
残念ながらイトウの反応は無く諦めかけていた頃、対岸のブュッシュの切れ間が「フッ」と目に着いた。ルアーロスト覚悟の一投!!思った通りのポイントに着水した直後下からこげ茶色のボディーが蠢いき、続いてロッドに衝撃がはしった。激しいヘッドシェイクの後ネットに収まったのは50cmに届かないものの紛れも無い「イトウ」あった。このイトウで飛行機のタイムリミットが近づき釣行を終了した。

狙って捕った一匹は何ともいえない考え深いものがあった。後日K氏に連絡すると我々のイトウを釣ったポイントにお神酒をまいて来たと云っている。イトウは激減しており一回の釣行(2日間で)で3本も出ることは無かったと云う。そして昔からの言い伝えでイトウの釣れたポイントにお神酒を授けていると言うことを学んだ。
結果的には我々の偶然とも言える釣果に驚きつつも貴重な言い伝えを実行しているK氏に感服した釣行であった。次回は酒をベストに詰め込んで釣行することを約束し来年のスケジュールをしている私であった。

PS.最後のポイントから戻ったハヤシ氏の落ち着かない行動に不思議に思った私が問いただしてみると、誰も歩けない湿原の奥で今まで聞いたことが無い重量級の足音が我々と併走していることを語った。彼は猪や鹿の足音は聞き分ける能力を持っていることを知っている私は背中に冷たいものが走った。


道東の釣りは
「ランカーズ釧路」へ
0154−55−2288


阿寒川&阿寒湖の釣りは
「フィッシグランド阿寒」へ
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