Auther チップ
Date 2005-06-25
初めてのヤマトイワナ
 

梅雨入り宣言がされたにもかかわらず雨が降らない上に、連日30℃を超える真夏日が続く6月25日、今日は一日YAZARUさんを独り占めの「日帰り長野県開田村一周釣行」で何とも贅沢な釣行である。
AM6時、私の夢だった「ヤマトイワナとの出会い」を実現すべくヤマトイワナの聖地、木曽川上流に向けYAZARUさんの車にて出発。本当なら、「貫けるような青空の元、深緑の森と清らかな流れの中、昔から信仰の対象としてあがめられてきた残雪の霊峰御嶽山をバックに・・・。」と洒落たい所だが、「晴天、高温、渇水。」渓流釣りには余りにも厳しい条件下、果たしてバラシ王チップは魚の姿を見る事が出来るのだろうか?
「取りあえず西野川のC&Rで釣って勢いを付けようか!」YAZARUさんはそう言って「西野川C&Rエリア」を案内してくれた。

AM8時30分過ぎ現地駐車場に着き、エアコンの効いた車から降りるとムッとする暑さ、着替えをしているだけで汗が出て来た。
駐車場下に見える川は本流と同じくアオコが発生し、YAZARUさん曰く「こんなに水の少ない西野川は始めてだ。」と言う程だった。
川に下りると「釣れた実績のあるポイントを教えてあげるから。」と言って、私を常に先行させながら、「立ち位置、キャストの位置、ロッドの向き、アクションの掛け方」などを丁寧に教えて下さった。
今まで何十年とやっていた渓流竿を措き、ルアー釣りを始めて1年半、ずっと我流でやって来たのでYAZARUさんの言われる一つ一つが理に適っていて、納得の連続だった。
しかし釣りを開始して30分、今だ一匹も釣れなくて少し焦り出していた。
YAZARUさんは「居ない?居ない?」と私に聞くが「居ない」なんてとても言えず、「私には出せません。」と言ってかわし続けていた。「ヤバイ!ヤバイぞ!」そう思えば思うほど後ろに居るYAZARUさんの視線が気になって、ドンドン肩に力が入る。

 
「C&Rで釣って勢いを付ける。」なんてとんでもない。いきなり失速しそうだ。平常心を失っていた私は、何時もなら滅多に起こさないライントラブルを連発し、「普段はこんなんじゃないのに。」と半泣きになっていた。そんな気持ちのまま不用意にキャストをすると明らかに尺超えの魚がエルフに当たった。一瞬、ドリームアームに「ゴン!」と重い手応えがあり、水面で大きな魚が「バシャ!」と水しぶきを上げたが、集中力を欠いていた私は合わせきれず痛恨のバラシ。しかし、逆にこの何時ものバラシで肩の力がスッと抜けた。「何か釣れそう。当たりがあったのは瀬肩だ。そうか、何時もの渓流も今の時期、魚の付き位置は瀬肩だ。」そんな事を考えていた。少し気持ちに余裕ができ、キャストやミノーの流すコースも少し決まる様になり、YAZARUさんが後ろで「そう。」「そう、そこ。」と、たま〜に言ってくれる様になった。「ここ、大きいの出るからね。そこの大岩の後ろからやってみな。」そう言われ瀬肩横の大岩の後ろにポジションを取り、アップクロスにキャストし、自分に向かって斜め下流にエルフを引いた。
瀬肩2m前で「大きいヤマトだ!」と後ろから教えてくれたが、瀬肩ばかりに集中していた私は瀬肩から出た大きいアマゴの確認は出来たが「それ」の確認はできなかった。しかも情けない事にアマゴも食わせられなかった。「今ヤマト出ました?アマゴは見えましたけど・・・。」とアマゴすら食わせられなかった事をごまかすと、「出たよ〜。あのアマゴよりデカかったよ〜。もう一回やってみな。」とその事について触れないでいてくれた。言われた通り同じコースを流すとヤマトは出なかったがさっきのアマゴが食ってきて待望のヒット。ネットインするまでは油断出来ない。YAZARUさんは笑いながら「さあ、何処で取る?」と言って、焦っている私を楽しんでいるみたいだったが、此処は無難にネットイン。
YAZARUさんにサイズを測って頂いたら、34cmグッドサイズの鼻の曲がりかけたアマゴだった。
チップ>「それにしても朱点の多いアマゴですね。大盤振る舞いでゲーゲー出そうです。」
YAZARU>「チョット多すぎるな!背中まであるからな!」と笑った。
やっと釣れた安ど感で私もやっと笑えた。二コパチを撮って頂きリリース。
その後、癖になっているバラシを連発し、「君は器用にヤマトを狙ってバラしているみたいだね〜。」とYAZARUさんは笑っていたが、「一度も釣ったことの無いヤマトイワナを釣りたい。」って私は言っているのに! イジワル〜。
このC&Rも終了に近づいた頃、同サイズのアマゴをもう一匹追加し駐車場に上がった。
車で西野川の上流に移動。「黒い背中はヤマトの可能性大だからね。」そう言われて暫く釣り上がると、まさに黒い背中の魚をヒット!あまりの嬉しさにリールを巻くのも忘れ前に出ると、ラインが緩みアホなバラシ。天国から地獄、足元から崩れ落ちその場に倒れ込んだ。「何やってんだよ!リール巻かなきゃ!」遠のく意識の中、YAZARUさんがそう言った様な・・・。それからは魚には申し訳ないが、釣れたら岸に抜き上げる様にさせて貰った。同じポイントでもう一匹釣れたので岸に抜き上げ魚の所に走って行き模様を確認。(ダサダサ)背中が白い斑点と唐草模様のニッコウイワナだった。川を変え釣ってみたが、またしてもニッコウイワナ。暫くイワナのジャレ付く様なチェイスを繰り返していた時、突然エルフをひったくる鋭い魚影が!しかも色は白く幅広で尺は裕に超えている大きさだったが、手元に一瞬「ゴン!」という衝撃を残し消えて行った。「うわ!何ですか今の?」と聞くと、「うわ!じゃ無いよ。今のはタナビラ(体高のあるアマゴらしい・・・。)だよ〜。」と言われた。今日、私に釣らすつもりの一種だったらしく「もったいね〜!」と残念がっていたが、怒る事も無く「君の場合はラインスラッグが・・・・。」と又、御丁寧に指導してもらった。
PM2時30分、ここらでヤマトを釣っておかないと今日は釣れずに終わりそうだ。」そう思いながら舗装された川沿いの道を二人で歩いているとYAZARUさんが突然立ち止まり、「ここやってみな。」と言われた。そこは、道から3mほど下にある両側が護岸された支流で、高さ1m程のコンクリートの段落ちの小さい深みだった。ガードレールの隙間から少し体を乗り出し、向こう岸に向かってキャスト。着水と同時に一匹飛び出して来たがヒット出来ず、リールを巻いてエルフを手前に泳がせた。中間ぐらいまで来た時、白泡の中から魚が飛び出しエルフを咥え体をくねらせた。ヒット!「一気に抜け!」YAZARUさんにそう言われ、卓球の福原愛ちゃん並の「サア!」の掛け声と共に一気に抜いたが、飛んできた魚は私の横にあった消火栓の鉄の看板にぶつかり「バ〜ン」と音を立てた。その時YAZARUさんが「だせっ!」と小さい声で言ったのを聞き逃さなかったが、聞こえないふりをしてアスファルトの上で跳ねている魚の元に走った。「無い!背中の模様が無い!」YAZARUさんに確認して貰うと「ヤマトと言っても良いだろう。」と言ってくれた。「やった〜!遂に釣ったぞ〜!」喜んだがここは川から3m高い道の上。魚が弱るので急いで川に下りて魚を水の中へ。
何枚も何枚も写真を撮り、撮影終了後なごり惜しかったがそっとリリース。
YAZARUさんは、もっと沢山釣らせる予定だったらしいが、私がバラシ捲ったので思う様に行かず残念がってくれた。しかし私は夢のヤマトイワナ(23cm)を釣る事が出来て大満足。YAZARUさんのお陰で一つ夢が叶ってPM6時、万感の思いで現地を後にした。
帰宅途中に食事を取った為、朝の待合場所に着いた時は既にPM9時30分を回っていた。振り返って見れば、行きも帰りも車の運転をして頂き、現地では殆ど竿を出さずに、バラシばかりの私を呆れずにいろいろ教えてくれて、ポイントも幾つか紹介して下さった。別れ際、YAZARUさんのクラクションの挨拶に、ヘッドライトで姿は見えなかったが、感謝の気持ちで何かがこみ上げて来て深々と頭を下げた。貴重な体験、有り難う御座いました。



Sory. This site is japanese only.
Comments: Webmaster
Copyright(C)1999-2001, StreamEyes. All rights reserved.